2021年12月17日金曜日

コロナのオミクロン株

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▷日本の熱いお風呂がコロナを治療する
▷PCR検査のCt値と感度

▷コロナ感染の第5波の考察
▷コロナ感染の第6波が始まった
▷欧米人と日本人の新型コロナの重症化率の違いの理由
▷感染の山の理論(仮説)


オミクロン株による南アフリカでの重症化率は、デルタ株の重症化率の数分の1程度です。その致死率は、デルタ株の4分の1から8分の1程度だと思う。感染拡大のグラフと死亡数のグラフの傾きが異なるのは、死者を減らす治療方法の進歩の推移を表している。

上のグラフのように、南アフリカとジンバブエのコロナ死の数が推移している。また、感染者数の増加が上げ止まっているので、この死者数も上げ止まっている。グラフから、オミクロン株の致死率はデルタ株の致死率の4分の1から8分の1程度である。ジンバブエではイベルメクチンを使っている。ジンバブエの方が南アフリカよりも致死率が低い。そのため、イベルメクチンにコロナを治療する効果があったのかもしれないと考えた。しかし、南アフリカも2021年1月から新型コロナの治療にイベルメクチンを使っていた。そのため、致死率の違いをイベルメクチンに関係付けることはできない。
 また、下のグラフでのエスワティニやジンバブエやナンビアでは南アフリカと同じく急増した。これらの国(モザンビークも)でのコロナの急速な感染増はオミクロン株によると考えられる。


12月上旬から中旬の南アフリカでは、オミクロン株の感染拡大速度をエスワティニの半分にまで下げた上で、感染が上げ止まって下がり始めた。ナンビアも、12月12日になるとジンバブエと同じくらいの率で死者が増えている。12月13日にエスワティニのコロナ死者/人口比(7日間平均)が南アフリカより大きくなった。これは、12月7日にエスワティニのコロナ感染者/人口比(7日間平均)が南アフリカより大きくなった事が反映されたと考える。ジンバブエと南アフリカでは、オミクロン株の致死率は、デルタ株の4分の1から8分の1ぐらいである。南アフリカでは感染の増加の比率に比べて毎日の死者数の増加の比率がかなり少ない。ジンバブエも12月17日から死者数が(新規感染者数も)一定値に落ち着いている。ナミビアも同様である。オミクロン株では感染が拡大しても死者数は容易に抑制できるようである。オミクロン株が日本で流行し出したら、またたく間に増える。しかし、適切な治療を行えば、入院患者を増さずに医療崩壊が起きないようにできるかもしれない。オミクロン株の感染者をいかにして治療するか、南アフリカの治療技術を参考にして治療対策の工夫が必要だと考える。


 日本にアフリカのナミビアから入国した人が入国時の検査によってコロナウイルスに感染している事が検出され、それが南アフリカで見つかった新たな変異ウイルス(オミクロン株)である事が11月30日に分かった。その感染者の濃厚接触者の隔離対策は、自宅待機が望ましいと考える。もし感染していても、自宅待機中に、自宅の熱いお風呂に浸かってコロナを治す機会を与えるのが良いと考える。また、もう1人、11月27日に日本に入国していた外国人が検疫所で「コロナ陽性」になっていて、オミクロン株であったことが12月1日に判明した。

 なお、日本のPCR検査のCt値が低いので、他の入国者でオミクロン株に感染していたが「陰性」と判定されて入国した人がいると考えられる。その人から日本国内の一般の人へ感染したオミクロン株を検出するのは、日本国内へのオミクロン株の感染がかなり広まった後になるかもしれない。
 日本では、オミクロン株感染者は「コロナ陽性」にまで悪化する以前にコロナを治してしまい、デルタ株よりも容易に治してしまうだろうと考える。そのように日本では、ほとんどのオミクロン株が治されてしまうと考えると、日本のコロナ感染者のうち10分の1から4分の1がオミクロン株に感染するまでは、市中からはオミクロン株の「コロナ陽性者」が発見されないかもしれない。

 アフリカにおいてデルタ株よりも感染力が強いといわれているオミクロン株の症状は軽い(ドイツの専門家もオミクロン株の症状が軽そうだと考えている)。(12月1日時点でアフリカ南部のボツワナで検出されたオミクロン株感染者19人は全て軽症)ボツワナではコロナの死者数が減少中。(12月3日時点でEUで検出されたオミクロン株感染者79人は全て軽症)イギリスが12月23日に、オミクロン株感染者の入院リスクはデルタ株よりも50%から70%低いと報告。南アフリカではオミクロン株の感染増加が、デルタ株の感染増加の際よりも急速に増加した。シンバブエでも同じように、デルタ株よりも急速に感染者が増加している。しかし、南アフリカでのオミクロン株による死者の増加は少ない。
 オミクロン株の症状が軽い。症状が軽い原因として、オミクロン株は人の発熱に弱いのかもしれない。オミクロン株感染には熱いお風呂に浸かってウイルスを殺す治療方法が特に効果的かもしれない。アフリカでは、症状の軽いオミクロン株の「感染力」=実効再生産数の大きさが、コロナのデルタ株を圧倒している。オミクロン株が先に人に感染していて人の抗体と戦っている。後からその人に感染してその戦場に参戦したコロナのデルタ株は、瞬殺されてしまい増殖の機会が与えられていないと考えられる。そのため、アフリカではオミクロン株のおかげで症状の重いコロナ肺炎が終息したかもしれない。(従来のウイルスに置き換わる感染力の強いウイルスの致死率が低ければ致死率が下がるのは当たり前です。しかし、少なくなるにしても致死率があるので、どのウイルスにも感染しない方が良いです)

ノルウェーでは、上図のグラフのようにコロナによる死者の数が減少に転じた。ノルウェーのコロナ感染数の増加が止まっていないのにもかかわらず。このように、ノルウェーでは今までのコロナの統計では考えられない事が起きているが、コロナの治療方法の改善に因ると考えられる。また、可能性としてオミクロン株の感染が密かに拡大し始めた効果も考えられるが定かな事では無い。デンマークもノルウェーと同様にコロナ死の数が減少に転じた。フィンランドも同様。しかし、日本のオミクロン株の致死率はノルウェーよりも高い。

デンマークやノルウェーのコロナ感染数は上図のグラフのように増加してきた。(仮説)デンマークやノルウェーでは、11月の1カ月間は、デルタ株の感染数が一定値に留まったと仮定する。その間の、コロナ感染数の増加はオミクロン株の感染数の増加を表すと仮定する。そう仮定すると、デンマークやノルウェーやフィンランドにおいて、オミクロン株の感染が、グラフに併記したエスワティニでの感染拡大と同じくらいの勢いで感染拡大しているのではないかと考えられる。この感染速度をいかにして緩めるかの課題があると思う(南アフリカでそれに成功しているように見える)。

12月1日からデンマークのコロナ死が減少した。それは、デルタ株がオミクロン株(デルタ株の致死率の4分の1)に置き換わる効果でコロナ死が減少したのかもしれない。しかし、それを喜んではいられず12月21日にはグラフのようにコロナ死が増した。しかし、それ以降は、オミクロン株感染の急増にかかわらず死者数を一定に維持している。ノルウェーもデンマークと同様である。

《イギリス》


イギリスでは、11月末以降にオミクロン株によるコロナ感染数が増えている(特に12月15日以降に感染数が急増開始)。コロナ死は、上図のグラフのように12月20日まで減少し続け、12月24日まで一定値を維持している。イギリスではワクチンのブースター接種を行う等の種々の対策の効果が出てコロナ死を減らして来たと考える。イギリスではオミクロン株の感染が急速に拡大している(実効再生産数3.47)。オミクロン株によってデルタ株が排除されることで、長期的にはコロナ死が減ると考える。カナダでも、11月以降はコロナ感染が増え始めているにもかかわらず、コロナ死が減少した。これもコロナの治療方法の改善に因ると考える方が妥当な考えだと思うが、オミクロン株によるデルタ株の排除の効果もあったと思う。しかし、オミクロン株の感染者数がとても多くなったので、いくらオミクロン株がデルタ株より軽症だと言っても再びコロナ死者数が増えてきたと思う。イギリスで12月25日以降にコロナ死の減少速度が増したのはオミクロン株がデルタ株を排除したためかもしれない。しかし、すぐに12月末からオミクロン株によるコロナ死が急増し始めた。(イギリスでは12月15日以降は、オミクロン株の感染拡大によってオミクロン株患者の入院数も増した。これは無視できないので、イギリスはワクチンのブースター接種を強化した。また、以下のグラフのように、12月18日にはロンドンの新規コロナ感染者の80%がオミクロン株になった。一方で、デルタ株の新規感染者数が減り始めた。)

--------NHKニュース12月25日------------------
イギリスでは、12月24日の新たなコロナ感染者が12万2000人余りとなった。
そのうち、オミクロン株への感染が確認された人は、2万3700人余り。
オミクロン株の感染の累計はおよそ11万4000人となった。(12月15日から感染が急増)
また、ロンドンがあるイングランドでは23日までにオミクロン株による感染で29人が死亡した。
---------------ニュースおわり-------------------

この情報から、オミクロン株の毎日の感染者数N(t)を指数関数で近似して、今後の死者数を以下のように概算する。ここで、tは1日を単位とする時間で、現在の日数t=tgとする。
N(t)=Aexp(t/k),
∫N(t)dt=Akexp(t/k),
k=114000/23700=4.8≒5,
5日前の累計は1/e=(1/2.718)倍だった。
10日前の累計は現在の約1/7.4だった。
15日前の累計は現在の約1/20だった。
(A)死者は感染して15日後に生じると仮定する。
そして、15日前の累計の感染者数{Akexp(tg/k)}/20に対して29人が死亡したと考えると(tgは現在の日数)、
致死率=(29/114000)*20=0.0051,
以上の仮定の結論により、イギリスでのオミクロン株の致死率は0.51%程度という答えになる。
デルタ株の致死率(1.5%程度だろう)の3分の1程度に小さい。この仮定の下では、オミクロン株の致死率がデルタ株の致死率の8分の1ほどには小さく無いという答えになる。
(B)感染して10日後に死者を生じると仮定する。
そうすると、致死率は:
致死率=(29/114000)*7.4≒0.002,
そう仮定すると、オミクロン株の致死率は0.2%程度と推測され、デルタ株の致死率の8分の1ほどに小さいという答えになる。こちらの答えの方が妥当ではないかとも思う。
(C)いずれの仮定の下でも、あと15日後には、イギリスでのオミクロン株での死者の累計が、
29*20=600人になることを覚悟する必要がある。

今後、デルタ株がオミクロン株によって駆逐されてオミクロン株への置き換わりが進むと思う。しかし、イギリスではオミクロン株の増加により、1月1日からは、再びコロナ死が増加した。

《アメリカ》


アメリカもイギリスと同じく12月15日以降にオミクロン株によると思われるコロナ感染数が急増を始め1月中旬にピークに達した。アメリカのコロナ死は上のグラフのように12月23日に28%増えたように見える。しかし、30日にストンと下がって、結局、オミクロン株によっては、コロナ死はあまり増えず1月以降に緩やかにコロナ死が増えている。

《オランダ》
 オランダでは、以下のグラフのように、オミクロン株感染の治療方法の改善等によってコロナ死が激減している。特に2月4日のコロナ死者数は、その2週間前の1月21日頃のコロナ陽性者数が(アメリカとイギリスよりも)多いにもかかわらず死者数が極めて少ない。


 日本でも、ワクチンのブースター接種や感染後の治療方法の改善によって、オミクロン株の感染速度を数分の1に遅くすれば、日本の第6波の感染ピーク時での毎日の新たなオミクロン株の「コロナ陽性者」の数を、第5波の10分の1程度に抑えられるかもしれないと考えた。しかし、日本のブースター接種は、遅れに遅れたこと等から、そうはならなかったので残念に思う。
 オミクロン株も加わったので、今後も、風邪症状があれば、ほとんどの場合、コロナウイルスへの感染を意味すると考えられる。日本がwithコロナ状態に入るために、オミクロン株の感染があっても、12月14日の現状のデルタ株の「コロナ陽性」者の数を増さずに現状を維持する事が大切な事だと思う。熱いお風呂に長く浸かってウイルスを殺して速くコロナを治し続ければ、コロナの感染速度を数分の1に遅くできるだろうと考えるので、良いと考える。

《フィリピン保健省は12月15日、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染が国内で初めて確認され、感染者2人のうち1人は日本から帰国したフィリピン人男性(48)だったと発表した。男性は12月1日に成田空港発のフィリピン航空の便で帰国し、帰国時にはせきや風邪の症状があった。》

《12月22日に大阪府でオミクロン株の市中感染が3人検出された。》

日本のPCR検査のCt値が低いので、12月22日に、日本国内でオミクロン株を検出したということは、日本国内へのオミクロン株の感染が既にかなり広まっているのかもしれない。


(感染の山の理論(仮説))
 日本では、オミクロン株感染者は「コロナ陽性」にまで悪化する以前にコロナを治してしまい、デルタ株よりも容易に治してしまうだろうと考える。そのように日本では、ほとんどのオミクロン株が治されてしまうと考えると、12月22日時点では、日本の「コロナ風邪者」のうち10分の1ぐらいが既にオミクロン株に感染しているのかもしれない。症状が軽いのでPCR検査が陽性にならず、オミクロン株の「コロナ陽性者」がなかなか発見されていないのかもしれない。そして、日本でも、あと1~2週間で、デルタ株からオミクロン株に置き換わるかもしれない。その場合に、ワクチンの3回目接種を1月初旬までに国民の80%に接種すれば、感染のピークの高さが、オミクロン株の新規「コロナ陽性者」がワクチン接種が遅れた場合の5分の1程度に収められるのではないかと思った。しかし、そこまではワクチン接種が進まず、以下のグラフのように、1月28日頃に感染のピークが来た。そしてピークの高さはデルタ株の3倍の、毎日8万名程度の新規「コロナ陽性者」が出た。



(感染の山の生じる機構の仮説)
 感染の山を概算する以下の仮説を考える。日本の国民のほぼ半数がオミクロン株の「コロナ風邪」に感染したときに「コロナ陽性」がピークになると考える。国民全員が「コロナ風邪」にかかるに至ったとき(ワクチンの3回目接種は「コロナ風邪」に相当すると数えられる)に「コロナ陽性」が終息すると考える。デルタ株では感染の山の幅の期間の約3カ月間の90日で国民全員が「コロナ風邪」にかかったと考える。オミクロン株は南アフリカやイギリスの統計では感染力がデルタ株の4倍ある。日本の実態は感染力(感染速度)がその3分の1に抑えられている。そのため、90*3/4=68日で国民全員が「コロナ風邪」にかかる、すなわち、感染の山の幅の期間が68日と考える。横軸を時間(1日単位)として、縦軸を毎日の新規なオミクロン株の「コロナ風邪」の感染者を表す感染の山の形は、デルタ株での「コロナ風邪」の感染の山の横軸方向の幅が3/4になり、縦軸方向の高さが4/3倍の感染の山の形になる。すなわち、感染期間がデルタ株の場合の3/4に短くなり、オミクロン株の「コロナ風邪」の山のピーク時での毎日の感染者数は、デルタ株の「コロナ風邪」のピーク時の場合の4/3倍になると考える。沖縄での1月14日までの新規なコロナ陽性者数のグラフの山を見ると、「コロナ陽性」のピークの高さがデルタ株のピークの高さの2倍ある。「コロナ陽性」を表す感染の山の高さと「コロナ風邪」の感染の山の高さの比を「陽性係数」とする。デルタ株の場合の「陽性係数」は(1/70)だったと考える。沖縄の感染の山から考えると、オミクロン株の場合の「陽性係数」は、(1/70)*(2/(4/3))=(1/70)*(3/2)=(1/47)であると考える。陽性係数=1/47。すなわち、日本では、オミクロン株の1人の「コロナ陽性」がいれば、「陽性係数」の逆数の47人のオミクロン株の「コロナ風邪」がいると考える。
 なお、日本では、以下の対策によって、オミクロン株の実効再生産数をイギリスの3分の1に減らしていると考える。すなわち、「コロナ風邪」にかかった人が熱いお風呂に入って体を40℃に温めてウイルスを殺してコロナ風邪を治すことで、コロナの実効生産数をイギリスの3分の1にしていると考える。


その治療努力によって、「コロナ風邪」が早期に治ることでオミクロン株の感染の速度を3分の1にできている。それにより上のグラフの様に第6波の感染の山ができると考える。もしワクチンの3回目接種を1月終わりまでに国民の50%に接種できるならば、ピーク時での「コロナ陽性」の感染の山の高さを、更に2分の1に小さくできると考える。(厳密に考えると、ワクチンの接種によりオミクロン株の感染速度を更に低下させることができると考えるが、この計算では、それら感染速度の低下効果等は組み込まなかった。 )


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